弁護士保険コラム Column

一般事件と偶発事故の考え方

一般事件と偶発事故の考え方

一般事件と偶発事故

エール少額短期保険 (以下、「当社」)が販売する弁護士保険は、「一般事件」も「偶発事故」も同様に幅広く補償対象としています。

この「一般事件」と「偶発事故」について、どのようなトラブルなら、どちらに区分されるのでしょうか?…というご質問をいただきましたので、今回はこの「一般事件」と「偶発事故」について触れていきます。

※以下の解説は、当社の保険商品における約款上の定義に準じた解説となります。予めご了承ください。

偶発事故

「偶発事故」は 名称の通り、「偶」然に「発」生した事故でなくては「偶発事故」とは言えませんが、ただ偶然に発生しただけでは、 当社の保険商品における約款上の 「偶発事故」の扱いにはなりません。

当社の保険約款では、「偶発事故」(約款上は「特定偶発事故」)を 次の①または②に掲げる事故と定義しています。

① 道路交通事故車両の道路における運行に起因して生じた事故
② 偶発人身傷害事故急激かつ偶然な外来の原因により生じた不慮の人身傷害事故

上記の通り、交通事故または人身傷害事故が「偶発事故」の扱いとなりますので、交通事故でもなく、傷害事故でもない場合は「偶発事故」の扱いにはなりません。

例えば、お店に陳列された商品をうっかり壊してしまった場合や、飲食店で店員が食事をこぼして衣服を汚された場合、マンション等の集合住宅で階下に漏水してしまった場合などは、交通事故でも傷害事故でもないため「偶発事故」の扱いにはなりません。

自動車の運転をしていてうっかり民家の壁を傷つけてしまった場合(道路交通事故)や、歩道を歩いていてマラソンランナーとぶつかり、ケガを負ってしまった場合(偶発人身傷害事故)などが「偶発事故」の扱いになります。

「偶発事故」の扱いになることで、保険金をお支払いしない期間である待機期間の適用がなくなります。そのため、事故日が責任開始日以後であれば、補償対象になります。

一般事件

「一般事件」とは、「偶発事故」には分類されない一般的な民事事件を指します。例えば以下のようなトラブルが「一般事件」に該当します。

離婚問題離婚調停・不倫相手への慰謝料請求など
相続争い相続の遺産分割や遺留分減殺請求など
パワハラ精神疾患に対する慰謝料請求など
近隣問題騒音や嫌がらせに対する内容証明郵便など
労働問題不当解雇の撤回や未払い残業代請求など
ネット被害投稿の削除や加害者の特定など
不動産敷金返還や原状回復費減額の請求など
その他「偶発事故」以外の一般的な民事事件

 

幅広いトラブルが「一般事件」に該当することが、お分かりいただけるのではないでしょうか。
但し、この「一般事件」は待機期間が経過した後に発生した、新たな法的トラブルでないと補償対象になりません。補償対象にならない、保険金が受け取れない事由につきましては、こちらのページにより詳しい内容を記載しておりますので、是非ご参照ください。

一般事件と偶発事故の割合

では、「一般事件」と「偶発事故」どのくらいの割合で発生しているのでしょうか。おおよそではありますが、以下の統計データを元に推測してみます。

東京第三弁護士会における法律相談の内容別割合

 出典:弁護士白書2019年版

上図の中の①~⑬のうち、「偶発事故」に分類できるトラブルは、④損害賠償に含まれるであろう人身傷害事故と⑧交通事故くらいでしょう。

その他の①クレサラ(クレジット・サラ金)、②家事、③不動産、④損害賠償に含まれるであろう物損事故、⑤債権・債務、⑥倒産、⑦労働、⑧消費者は「一般事件」に分類されます。

おおよそですが、有料相談で1:8、無料相談でも1:5の割合で、「偶発事故」より「一般事件」の方が相談の割合が多いことが分かります。

もちろん、法律相談の統計データですので、弁護士委任や実際の訴訟案件の場合とは異なるでしょうが、「一般事件」に分類されるトラブル内容の幅広さを考えると、より備えるべきトラブルは「一般事件」であると言えるのではないでしょうか。

弁護士費用の補償を選ぶ基準に

別の記事コラム【自動車保険等の弁護士費用特約と単独型の弁護士保険の違い】にて解説させていただいてますが、弁護士費用特約と単独型の弁護士保険では補償の範囲が異なります。

その大きな違いが「「一般事件」をどこまで補償範囲としているか」という点です。

弁護士費用を補償する保険や特約を比較・検討される際には、「一般事件」についての補償を一つの基準としていただくことをおすすめします。

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